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2008/10/25 論文の骨格作り フレームワーク

みなさんこんにちは。

技術士二次試験の合格発表がいよいよ来週の月曜日に決まりましたね。
例年ですと、当日は未明のうちから日本技術士会のホームページで
合格者の受験番号が発表されています。
数年前になりますが、私自身のときも、
期待と、すこしの不安が入り混じった心境で、
ドキドキしながら名前を検索した記憶があります。
なかなかそのような心境を味わう瞬間というのは、
残りの人生のなかであまりありませんから、
楽しむような気持ちで発表までお過ごしください。

もし仮に不合格だった場合、本講座のテーマでもある「合格の仕組み」が
十分揃っていなかった、ということになりますから、
単に「不合格だった」ためにがっかりするだけではなくて、
必ず「なぜ不合格だったのか?」というクエスチョンを自分自身に出してください。
そして、その答えを捜し求めた上で、来年の試験で確実に合格すると決心しましょう。

一方、合格された方については、その後、
技術的体験論文を書き上げて提出する、という運びになりますね。

今回は、技術士二次試験の技術的体験論文について、
その出来栄え、完成度をグレードアップさせるための技についてお話したいと思います。

この“論文の磨き方”には、いくつかのノウハウがありますが、
本日はそのうちの一つ「フレームワーク」についてご紹介いたします。


これまでの配信をご覧いただいた方は、
もうすでに技術士としてふさわしいネタを用意している状態になっていると思います。
もしまだそこまで至ってない、という方は、ぜひ前回までの配信をご覧になり、
論文を書くにあたっての心得、論文のネタ決めから始めてみてください。
そして、ポイント法などを駆使して、まずは論文として不可欠な部分、
つまり本質であるところの「あなたの技術力」を表現している状態まで仕上げておいてください。

あとは、いかにそれを相手に理解してもらうか、ということになります。
相手に理解してもらわないと、どんなにすばらしい経験を積んでいても、技術士になることはできません。

いかに相手に理解してもらうか。
あなたはあとココにさえ知恵を絞れば、合格を手元に引き寄せることができるのです。

では、どんな論文であれば、相手に分かりやすいと思ってもらえるのでしょうか。

仮に、もしあなたが試験官だとしたら、どんな論文を合格としますか?
逆に、どんな論文を不合格にしますか?

よく、何度読んでも意味が分からない、もしくは、
何度か読まないと文脈を追っていけない、という文章に出会うことがありますよね。
知らない単度が頻出する専門書などは、分かりにくい文章の代表格です。
そのほかにも、言葉自体は難しいものはないけれど、
どうも全体として何を言っているのかがよくわからない文章、というものもあります。
その逆で、何をいっているのかがすぐわかる、というものもあります。
以前のコイズミさんが“ワンフレーズポリティクス”という表現の仕方で
大衆の心をつかんだ手法が、その代表といえます。
このワンフレーズポリティクスというのは、
短い、的確、
というのがその本質になります。
このように、短い、というのは相手の理解を容易にするひとつのポイントになりますし、
それがしかも的確である、つまり過不足がない、ということが必要条件になります。

ところで、みなさんは、本を読むときに、どういう読み方をされていますか?
わたしの場合、本を手にとってまず見るところは、目次です。
おそらくそういう方は多いと思いますが、なぜ目次から見るのでしょうか?
それは、全体の内容をいち早く理解できるからです。
目次は、その本で筆者が述べようとしていることを整理して並べたものといえますから、
その本が何について述べているものか、を把握するのは、目次を見れば一目瞭然です。
その本に何が書いてあるかを理解するために、読者が理解しやすいように、
短くて、しかも的確に表現しているのが、目次になるのです。
あとは肉付けだけしっかりしておけば完成、という意味で、
これを「論文の骨格(フレームワーク)」と表現してみたいと思います。

では、次に、論文の書き手として、これについて考えて見ましょう。
あなたが本、また報告書や論文などを書く側に回ったとしたら、
読者に分かりやすいようにするには、どんな工夫が効果的だと思いますか?
そうです。それは、この読み手として簡単な理解の仕方を逆手にとって、
しっかりした目次を書くことが、わかりやすい論文を書くことができる、
ということになります。
つまり、しっかりした目次のとおりに、実際の文章を展開していけば、
しっかりした構成の論文になるのです。

つまり、論文は目次から書く、ということです。
これが合格論文を生み出す仕組みひとつになります。

目次から書けば、論文としてのフレームワークをしっかりとしたものにすることが可能になるのです。

では、具体的にはどのような目次を書けばいいのでしょうか?
ここで、技術的体験論文の問題文に立ち戻ってみましょう。

=======================================
「あなたが受験申込書に記入した『専門とする事項』について、
実際に行った業務のうち、受験した技術部門の技術士にふさわしいと思われるものを
2例挙げ、それぞれについてその概要を記述せよ。さらに、そのうちから1例を選び、
以下の事項について記述せよ」
○あなたの立場と役割
○業務を進める上での課題および問題点
○あなたが行った技術的提案
○技術的成果
○現時点での技術的評価および今後の展望
=======================================

技術的体験論文を書くにあたっては、当然、これらを網羅した論文を書く必要があります。
では、網羅した目次とは、どのような目次なのでしょうか?

でもそれはきわめて簡単ですね。
一番試験官にとってわかりやすいのは、このまま目次にしてしまうことです。
1,私が経験した業務
2,私の立場と役割
3,業務を進める上での課題および問題点
4,私が行った技術的提案
5,技術的成果
6,現時点での技術的評価および今後の展望

採点は、これら5項目についてきちんと書いてあるかどうか、についてなされます。
このような見出しをつけておけば、採点する側からすると、採点しやすい論文、
ということになりますし、あなた自身についても、
書き漏れという事態を防止することができます。
つまり点数を稼ぐということについて有利になるのです。

しかし、見出しがこれだけでは、まだ、抽象的過ぎますね。
それでは、今までの大見出しを「見出し1」として、
次にもう一段階ブレイクダウンさせた「見出し2」を作成することにしましょう。

1,私が経験した業務(見出し1)
・業務1の概要(見出し2)
・業務2の概要(  〃  )
・選択した業務(  〃  )
2,その業務における私の立場と役割
・私の立場
・私の役割
3,その業務を進める上での課題および問題点
・業務の課題
・業務を進める上での問題点
4,私が行った技術的提案
・提案の背景説明
・私が下した技術的判断
・私の提案内容
5,技術的成果
6,現時点での技術的評価および今後の展望
・実行結果の技術的評価
・今後の展望

なんとなく、各項目ごとに、書くべき事項がぼんやり見えてきましたね。
でも、まだ実際の論文を書き出すには、すこし物足りません。
なぜなら、まだここまではどんな方でも同じ見出しだからです。
では、ここで「見出し3」も作成して、もうすこしブレイクダウンさせてみましょう。

これについて、まず私が練習段階で書いた技術的体験論文の見出しを例として挙げて見ましょう。

1,経験した業務
・業務1
・業務2
・論文として選択した業務
2,本業務の課題
3,本業務における私の立場と役割
・私の立場
・私の役割
4,課題解決のために技術的に創意工夫した点(見出し1)
4-1,汚濁源別削減負荷量の算出(見出し2)
(1)業務遂行上の問題点(見出し3)
(2)問題解決のためのポイント(  〃  )
(3)私の判断(  〃  )
(4)解決方法の実践とその結果(  〃  )
4-2,・・・・
(1)・・・・
(2)・・・・
(3)・・・・
5,現時点で考えた場合の技術的および社会的評価
・現時点の技術的評価
・現時点の社会的評価

もともとの問題文が本年度のものと若干異なるので、見出しの文言も異なりますが、
基本的なところは同じと考えて問題はありません。
いかがでしょうか?
論文の肝ともいえる4章で、見出し3をつけてみました。
この4章の見出し3は、前回配信したポイント法を中心に的確な見出し割を考えなくてはなりません。
この見出し3は、多すぎてもいけませんし、少なくても不十分です。

まず、業務を進める上で、どのような問題が生じたのか、その問題の内容と背景の説明が必要です。
これが「(1)業務遂行上の問題点」です。
さらに、それを自分が解決するための考え方の説明、つまりポイントです。
それが「(2)問題解決のためのポイント」になります。
そしてそれを述べた上で、そのポイントについて自分自身がどのように判断したのか
「(3)私の判断」を述べて、
最終的に実践した内容とその結果、つまり問題が解決された、ということ、
「(4)解決方法の実践とその結果」を述べます。

ここまでくると、もう、目次としては、十分なものになっているといえます。
見出し1、見出し2、見出し3を読むだけで、どんな流れになっているかが理解できますし、流れ、つまり論理、ストーリーそのものがスムーズで、
ブツ切れになっているところがありません。
このようにだんだんブレイクダウンさせることによって、論文の骨格がしっかりしてきます。
つまり、目次を見ただけで、論文に何が書いてあるか、
を理解してもらえるような論文になりつつある、ということです。
言い換えると、読みやすい論文、というものに近づいていっているのです。

なお、私はこのように論文としてのしっかりした骨格を確保した上で、
さらに論理的にスマートさを加えてみるという工夫を施しました。
つまり、最終的な論文の見出しは、前述のものとは少し異なっています。
しかし枝葉末節になりますので、それについてはまた機会があれば、ご紹介いたします。
あなた自身も、一旦まず論文としての最低限のフレームワークを確保した上で、
さらに相手にわかりやすく、
また、論理、ストーリーをさらにショーアップさせる工夫を考えてみてはいかがでしょうか?
一ついえることは、フレームワークがしっかりしていない段階でショーアップを考えると、
意味不明な論文になりかねない、ということです。
ご注意ください。

このように論理を予め整理しておいて、その上で深みをつけていくことで、
読みやすく、しかも重層的な論文とすることができるのです。

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