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2009/03/21 技術士と転職について その1

こんにちは。
今回は
『技術士と転職について』
と題して、おそらく大変多くの技術者が関心をもっていると思われる
“転職”というものについて、私の体験と、
それに基づく考え方についてお話申し上げます。

この転職ということがキーワードになっているのは、
契約社員の方々が景気悪化に伴って一方的に整理されていく、
という現状を垣間見る中で、
今後はそれが正社員についても対象になる可能性が十分考えられる
状況になってきていることが背景として挙げられます。

アメリカのリーマン・ブラザース社の破綻は少し前のことになりますが、
たしかに、それ以降も経済分野においては“いい情報”というのは皆無という
状態が続いています。

最近では電機メーカーのトップが業績悪化の責任をとって辞任する、
ということも珍しくなくなってきました。

このような状況の中で、いったいこの先どのようにこれが推移していくか、
ということを少しだけ考えてみましょう。
昨年の一時期、原油価格が急上昇するという局面がありました。

今現在は一旦落ち着いてきているものの、
原油が希少なものとして価値を増してきているというトレンドは、
中国やインドといった大国の生活水準が今後も間違いなく上昇を続ける
という見込みを前提にすると、
その長期的な傾向はおそらく不変であるということになります。

この原油の価格の上昇という長期的トレンドは、
原油に依存している産業基盤をもつわが国の経済に対して、
当然のことながら大きな影響を及ぼすことになるのです。

そのようなことから、
今後の景気は「好転する」という淡い可能性に期待するよりも、
むしろ「悪化する」という前提から様々な判断を下していく姿勢が
必要になるものと思われます。

そのような背景もあって、今、
盛んに「政権交代」ということがささやかれている中、
わが国の産業構造は、大きく変わりつつある局面にあると考えられます。
特に公共事業についてはあり方そのものが大きな転換期を迎えつつある、
ということが言えます。

そのような時代の中で、我々は
「未曽有の大不況時代なのだ」
ということを再認識していく必要があるのです。

そのような中で多くの人が考えることは、
現実的な話として“転職”になるのです。

たとえば、景気の先行きが不透明な中で、
若い会社員の間で流行っているのが、
駆け込みで公務員になる、ということなのです。
ニュースにもなっていますが、
募集若干名のところを数百人応募するといった事態が実際に起こっているのです。

公務員という存在は、民間から見るとやはり安定している
という見方がなされますし、
業務的にもあまりに過酷な場面は民間に比べて少ないのではないか、
といった印象が持たれています。

したがって、このように経済情勢が悪化すると、
公務員になりたい、という人が増えてくるのは、
必然といえるかもしれません。
もっとも、そのような認識をされている公務員というものも、
今後は国と地方の財政赤字がこれほどまでに悪化してくると、
“安定”という代名詞をいずれ外すことになる可能性が高いと思われます。

すなわち、民間を脱出して公務員になったとしても、
安心、安定といったカードを手に入れる、ということについては、
何ら担保されていないのです。

一方、公務員を目指さない場合は、もちろん民間において
“失業”というものと常に背中合わせの日々を過ごすことになります。
当然待遇も改善される可能性も高くはありませんし、
ベア(ベースアップ)といった概念もすでに崩壊しています。

聖域無き経費削減が横行している一方で、
業務そのものはますます高度化、多忙化を
極めていくことになることが予想されます。

そのような状況にあって、技術者の脳裏には
今の職場に嫌気を感じて、職場を変えてみたい、
という思いがよぎることがあるのです。

私が実はそうだったのです。
私は、実際に転職を経験していますし、転職に失敗したこともあります。

転職というものは、確かに転職する当人から見ると単に
職場を変える、というだけのものではあるのですが、
わが国においては、単に職場が変わる、というものだけではないのです。

つまり、必ずしもいいことという位置づけではなく、
やはり何度も転職を重ねるということに対して好意的ではない面があります。
そういった意味で、出来て2回ないし3回、多くの人はしたとしても1回、
という程度なのです。

このような転職というものですが、
多くの場合、同業他社への転職、すなわちより待遇のいい会社へ、
などというケースが一般的だと思われます。

こと技術者の分野においては、
その同業他社への転職ということになると、
まず「若い」ということが大前提になるのです。

やはり50歳ないし40歳、もうすこし言うと35歳以上の方になると、
例えどんなに技術的に優れていたとしても、
受け入れる会社の方で、もう全てポストが埋まっているために
採用しようがない、という状況になってしまうケースがほとんどなのです。

上述のような状況を考えると、
むしろリストラしたいぐらいのはずですから、
門戸は狭くて当然なのです。

そのように、35歳以上の方の転職というものは、
何らかの特別な伝が無い限り、現状では難しいと言わざるを得ません。

一方、35歳以下の人でも、単純に「若い」というだけでは
もちろん十分ではありません。
やはり “技術士”かどうか、ということが
大いなる前提条件として聳え立っているのです。

むしろ、“技術士”でない場合は履歴書すら見てもらえない
というのが実情であると思われます。
もっとも、持っているだけでも十分ではなく、
何らかのプラスαがあることを証明できなければ
中途採用はままならないのです。

実は合格の仕組み講座のホームページでご紹介しているとおり、
私自身も他業他社への転職を図った一人なのです。
そういったケースはレアケースでしょうが、
そのような場合は、技術士の有無は条件にはなりません。

しかし、当然、全くノウハウのない分野に飛び出していくということですから、
まず年齢がハンディに直結します。
したがって、そういったハンディを埋め合わせるだけのスキルがある、
という状況でないと、他業他社への転職は、好条件を求めるのであれば、
同業他社よりもさらに難しい、と言わざるを得ません。

このように、転職というものは、
転職する側からみると、職場を変ること、人生を変えるチャンス、
ということになるのですが、
もう少し俯瞰的に見て募集する企業から見てみると、
その人材をもとに今後企業が仕掛けたいというビジネスを
当然念頭においているので、そういったニーズを満たしてくれる、
そのような人材を募集するものなのです。

要は、募集側からすると、採用条件は既に細かく決められているのです。
やる気や実績、これらも当然評価の査定対象にはなるのでしょうが、
実際にはどんなにそれらが素晴らしいものでも、
企業の欲するチャンネルに合致しないものであれば、
決して合格にはむすびつかないのです。

このようなことを踏まえて、逆に考えてみると、
転職に失敗したとしても、何も落ち込む必要はないのである。

あなた自身が否定されるわけでも何も無いのである。

したがって、あなたが自分自身の考えを整理した結果、
「転職すべきだ」
と判断されるなら、それはそれで良いことだと私は考えます。

なぜなら、失敗したとしても何らあなたの損失にはつながらないからなのです。

むしろ、あなたの意識が、
社会の中における自分の商品価値に気がつく過程で研ぎ澄まされていく、
ということから考えると、
転職は、きわめて有意義なものであると考えられるのです。

転職したいなどという発想が一向に沸かない人と比較した場合、
そのような人には決してできない貴重な体験をあなたは積むことになるのです。

つまり、社会からのあなたに対するニーズをシビアに感じることができるのです。

そういったことで、
私は転職を志すことを否定的には考えていません。

ただし、少しだけお断りさせていただくとすると、
なんといっても大事なことは、
自立した個人でなければ、転職したとしても成功することはない、
ということなのです。

自立していなくても、転職は成功するかもしれません。

あなたは成功したいからこそ転職するわけなので、
企業の中というきわめて限定された範囲であなたが自分自身を評価している場合、
転職には成功しても、転職先で成功するとは限らないのです。

やはり自分自身が持っているスキル、
すなわち個人として持っているスキルを先方企業に持ち込むことによって、
その先方企業がどういったことが実現できるのか、
これをきちんと説明でき、納得させ、そして実行して実現させる、
そのような人でないと、転職しても成功しないのです。

先方企業も、余剰人員を抱えるようなことにならないように、
そのような人材を見極めようとしますので、
今後はさらに厳しくなってくると考えられます。

したがって、転職を志す場合には、なんといっても、
組織に依存しない自分、組織の価値観ではなく、
自分の物差しで判断するという明確な意思をもった上で、
転職を考えることをお薦めいたします。

そして、その自立した自分、というものは、
実はこの技術士試験の学習の中である程度培っていくことができるのです。
特に、技術的体験論文の作成においては、
課題の設定、問題点の把握、ポイントの設定、さらに解決方法の選択、
といった課題解決のノウハウを一つのビジネススキルとして習得することによって、
組織から自立した個人に近づくことができるのです。

しかし、ともかくまず転職を希望する場合には、
技術士になる、というのが大前提になりますので、
まずは試験に合格すること、そしてその合格も、
単に技術士という称号を手に入れるというレベルではなく、
組織から自立した自分という本質的な技術を修得した上で
転職を意識されるようにご配慮ください。

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