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技術士二次試験 業務経歴票作成のポイント

技術的体験論文は廃止されても技術的資質の重要性は不変

技術士二次試験といえば、これまで「技術的体験論文」がその代名詞のような役割を果たしていました。
この「技術的体験論文」というのは、自分が業務の中で経験してきた技術的な業務体験を、技術士としての視点から整理して、論文形式にまとめたものです。
つまり、自分の技術的資質は技術士としてふさわしい、ということを、論文を通じて自分で表現するものです。
これまで、筆記試験の一部もしくは口頭試験資料の事前提出資料と、姿形は変われども、技術士二次試験においては毎年必ず評価に供され続けています。

しかし、平成25年度の受験から、これが廃止されることとなりました。
廃止に至る経緯についてはいろいろな理由があると思われますが、いずれにしても「論文」という形での技術的体験の評価はなくなったことになります。

ただ、だからといって技術的資質の評価が変わるのかというと、そのようなことは全くありません。
なぜなら、技術士としての本質に何ら変わりはないからです。

技術士法第32条にある「技術士とは・・・科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、分析試験、評価又はこれらに関する指導の業務を行う者をいう」という文言に、一切変更はありません。

その時々の状況の変化によって選考方法こそは変化を遂げますが、上記の技術士たる人物を選び抜く視点は、何ら変わるワケはないのです。

したがって、「技術的体験論文」はなくなっても、技術士として求められる技術的資質の重要性は、一切変化はありません。
むしろ、論文形式であらかじめ整理できたものが、今後は口頭試験などでアドリブで表現する必要が生じてきたという点で、むしろハードルは上がったと考えてもよいくらいでしょう。

前述の技術士法にあるとおり、技術士には実際に業務の現場で駆使できる技術的資質こそが問われるべきであって、いわゆる試験秀才というのは極端にいうとお門違いなのです。

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業務経歴票の書き方にあなたの技術士としての適性が現れる

「技術的体験論文」が廃止された今、技術士二次試験においてあなたの技術的資質をアピールする手段はいったい何になるのでしょうか。

それは、まず何より、書式が改定された「業務経歴票」になります。

実はこの「業務経歴票」の書きぶりには、あなたの技術士としての資質が如術に現れることになります。

業務経歴票

書式が改定されたというのは、この「業務経歴票」はこれまでも受験申し込み時に提出を求められていたのですが、平成24年度までの業務経歴票は、単なる業務履歴の羅列にとどまっていました。

単に受験資格を満たす業務経験年数があるかどうかを、会社の承認印を踏まえて証明する位置づけのものだったのです。

しかし、平成25年度の試験制度の改定に伴い、「業務経歴票」はその重要性を格段に増すことになりました。

業務経験年数の証明というこれまでの役割は保ちながら、それだけではなく、そのうちのひとつの業務において、あなたがいかに思考し、何をもとに判断し、どのような結果を残してきたのかを、表現しなくてはならないのです。

これは、かつての「技術的体験論文」と全く同じ視点です。

しかも、「技術的体験論文」のように数千字ほどの枠のなかでしっかりと書きあげていくことは許されず、わずか720字というきわめて少ない分量で記述しなくてはならなくなったのです。

しかも、提出は受験申し込みの4月・・・。

このようなことから、あなたの技術士二次試験学習の始動は、おのずと早まらざるを得ません。
一発合格を目指すのであれば、年度末の提出時期直前にやおら着手するのではなく、当然、何ヶ月も前から準備にいそしんでおく周到さが必要です。

正月の段階ですでに「業務経歴票」の作成に着手しているのは、当然といえば当然でしょう。

なぜ、そのように早い着手が重要なのかというと、先ほども述べたとおり、「業務経歴票」にはあなたの技術士としての資質が如術に現れることになるからです。

逆に言うと、桜の咲く3月末までにあなたの技術的資質を練りに練って、この業務経歴票に反映させておく必要があるのです。
なぜなら、ここで手を抜いてしまうと、最初からハンディを負って技術二次試験に臨むことになるからなのです。

一発合格を前提にするなら、少なくとも正月以降は合格モードになっておきましょう。

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業務経歴の整理には「技術士の視点」が必要だ

業務体験を整理するにあたっては、業務そのものについての概要と、その業務での自分の仕事ぶりの概要という、二つの事項について述べなければなりません。

ただ、あたかも履歴書や報告書をまとめるように、業務の内容や担当年月だけをサラサラっと整理すればいい、というものではありません。
あなたがこのようなまとめ方をしようとするのなら、間違いなく合格できません。

先ほども申し上げたとおり、あなたの技術的資質が如術に現れるのがこの「業務経歴票」なのです。
このような、問題意識のない受験者が素通りしてしまう部分こそ、一発合格すべきあなたは一工夫どころか二工夫、三工夫しなければならないのです。

なぜなら、あなたが業務で体験してきたことは、履歴書のように表面的なことばかりで表現できるものはないからです。

その業務の背景には、顧客が当然なんらかの課題を抱えていたからこそ、業務として存在していたはずでしょう。
その課題を解決するためには、当然、技術的にさまざまな問題を解決しなければならなかったことでしょう。
そしてあなたがそれらの問題を解決するにあたっては、当然、悩みに悩んで解決方法を考え出して、それを実行して、そのうちまた新たな問題にぶち当たって再び悩みに悩んで・・・。
あらゆる問題に対してあなたは、このような試行錯誤を延々と繰り返しながら、なんとか、なんとか解決に持ち込んでいった、という歴史があるはずでしょう。

このように苦難を克服してきたからこそ、あなたの技術力は技術士にふさわしい、と誰もが疑わないのでしょう。

苦労をせずに終わってしまった業務など、あなたの技術的資質の醸成には、何ら貢献していないのです。

このように、単に業務体験を整理するといっても、その業務にはどのような背景や目的があるのか。
業務成果には顧客、あなた自身にとってどのような意義があるのか。
また、その業務をする中でどんな技術的課題があったのか。
そしてそれを解決するために、あなたはいかに知恵を絞ったのか・・・そして解決まで持ち込んでいったのか。

これらの「技術士の視点」は、業務経歴票だけではなく、技術士二次試験を通じて、必ずあなたが持っておかねばならない、極めて重要な視点です。

この「技術士の視点」については『聴く!技術士二次試験論文のツボ』 の技術的体験論文の章で詳しく説明しておりますが、ひとつひとつの業務について、これらの様々な視点に沿って丹念に整理していくことが、技術士二次試験の合格のためには欠かすことのできない最重要ポイントだといえます。

このように、業務体験は経験量が多ければいい、という単純なものではありません。
経験の質こそが重要なのです。
さらにいうと、その経験の質を認識するだけの技術士としての視点があなたに備わっていなくては、技術士二次試験におけるあなたの業務経験は値打ちのあるものに変貌しないのです。

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